あまり深くは考えていませんが、兄さんが戦っております。
自分にとって誰か分からない不特定多数の誰かと。


それが、戦争って言うのだろうか。
分からないけれど。




















































































be dying of boredom(退屈で死にそうだ)



















例えば頭の悪い軍人様が、くだらない夢をオレに押し付けてきた時。



例えば平和を願うテロリスト様がオレを襲い掛かる時。









言うなれば。











退屈。











どうしようもなく疲労は溜まるけど。

心が躍ることは一切無い。

































最近は悪化して。







例えば弟のオレへの小言。



例えば上司のおれへのからかい。











昔はそれが気恥ずかしくて、悔しくて。

一言浴びせられただけで必死になってたはずのに。











それさえも











退屈の対象。























更に悪いことに。









例えばオレを襲い掛かる錬金術師。



例えば死にかかった誰か。







それさえも、当たり前のように思えて。















退屈。





















ああ、退屈だ。

































そんなオレの退屈を吹き飛ばすのは。





たった一つしか思いつかない。











































お前。







































なんか恥ずかしいから、言わねーけどな。











声を聴けばどうしようもなく、心臓のエンジンが走りだす。

オレの身体は熱っぽく、熱くなる。









顔を見ればどうしようもなく、捕まえてしまいたくなる。

衝動?に駆られるんだ。







何でだろうな?

あんまり、よく分かんねーんだけど

















分かるのは、



















お前に逢いたいってこと。



























それが出来ない今は、なんて言うか









退屈。





























笑顔、見せてくれよ。

んーまぁ、泣いててもいいけど。

それはちょっと、さ、なんて言うか、襲いたくなるだろ?

そういったら怒るだろうけどな。

















なんでも良いからさ。

オレの見えるところに居てくれよ。



























それは出来ないこと。















































んなの百も承知なんだよ。



オレが一番分かってる。

































でもな、

オレはこれを限界って呼ぶんだと思う。



今まで色々あったけどな。



どんな時よりも、

なんか、

さ、

泣きそうなんだよ。





格好悪りーけどな。





















オレさ、今、

お前がわかんねーんだよ。





































前はな、

空が蒼くて、お前の瞳を教えてくれた。

朝焼けは赤くて、お前の頬を教えてくれた。

太陽はまぶしくて、お前の笑顔を教えてくれた。



な?



大抵近くにお前が居たんだよ。





















けど、



空は濁って、灰を降らせる。

朝は血を流す皆が泣いてる。

太陽はじっとりと気持ち悪く光る。

















目の前にお前が居なきゃ、分かんねー。













足りない、足りない、足りない、足りない、

















































お前が。























































お前の全てが。

















































オレは今、お前以外望むものなんて無いはずなのに、

何でお前の居ない所で命なんか賭けてるんだろうな?























でもさ、





何があっても、

お前を守るからかな?

お前の大事な物を守るからかな?







安心しとけ。



オレはお前だけは守るから。

お前の大事なものだけは守るから。





まあ、お前の大事な物って多すぎんだけどな。

これは昔のツケだから。

ちゃんと返す。

































































オレがここに来て気がついたこと。













それは、















死にそうだろうが、戦っていようが、退屈は退屈。















































逢えないっていう不毛さは、退屈しかもたらさないんだぜ?



















お前は知らね―だろうけどさ。















































































ああ、退屈で死にそうだ。





























































































逢いたい。






































何のことはない、退屈で死にそうなんだ。