最終回後の妄想。
カップリング要素はほとんどありません。
いろんなコンビでこんなことがあったらいいなっていうのを。









































天のひととき  (ホーエンハイム+トリシャ)
「トリシャ、俺死ぬことができたよ」
「ええ、お帰りなさい」
「・・・・ただいま。やっと君と向き合えるよ」
「ばかね、人間じゃないことなんて私には本当に関係なかったのに」
「俺がいやだったんだ」

「私たち、エドとアルに寂しい思いをさせてしまったわ」
「ああ」
「でもあの子達は、たくさんの人たちのおかげで大きくなったわね」
「ああ」
「幸せになってくれるかしら」
「ああ」
「もう!ああばっかり!」
「・・・・トリシャ、」
「何?」
「もう、泣いてもいいんだよ」
「!」
「誰もいないから、な。・・・・・・・・・つらい思いをさせてごめん」
「・・・・・・・・・、あなただって泣きたいのでしょう?」
「ばれてるか。じゃあ二人で泣こうか」
「ええ」
(誰にも見せなかった弱さが、あっさりとあなたに見破られる)

 

 

 

強い犬と娘  (デン+ウィンリィ)
デン、私エドと結婚するんだ。小さい頃はもっともっと広い世界の中でたった一人を選ぶんだって思ってたのにね。結局私はエドに惚れちゃってるみたい。知ってるって呆れないでよ。でもあいつったら、プロポーズさえ等価交換だと思ってたのよ!ロマンってものがないのかしら!そんなもんじゃないのにね。あー男ってほんと馬鹿だわ。ヴァージンロードをデンと一緒に歩きたいなと思ったけど、デン女の子だからだめだよね?どうしようかな。なんでデンと歩きたいかって?だって、ずっと私やエドやアルを守ってくれたのはデンだから。お父さんじゃないんだけど、私笑っていられるのはデンのおかげなんだもん。だから、ってあら、眠っちゃったの?・・・・・・・・・・私のウェディングドレス一番にデンに見せようと思ったのに。そんな幸せそうな顔されたら怒れもしないわ。ずっとずっと大好きよ。・・・・・・・・ありがとう。
(前足の機械鎧が光る)
 

 

 

  (マスタング+リザ)
「あいつもついに結婚か」
「あの子達の幸せな顔をみると、こちらまで幸せになりますね」
「もっと子どもだと思っていたのだが」
「そうですか?」
「いつの間にやら大きくなっていたようだ」
「ええ」
「君は・・・・」
「はい?」
「結婚したいと思ったことは?」
「・・・・・・・いえ。仕事を溜めてしまう誰かさんのそばにいるので精一杯なので」
「そうか」
「ええ」
「すまんな」
「何を今更」
(一生の契りは恋じゃなくて、絆で。)

 

 
 
小銭  (マスタング+エドワード)
「うへぇ・・・お前鬼だろ、この量のレポートを来週までにだと?」
「君ならできると思ってね」
「むちゃ言うな。明日からウィンリィが家にいないんだよ。あいつらの世話しなくちゃなんねーの」
「ふむ、そういうことなら心配ない。ウィンリィ嬢に話したら子どもたちはピナコさんに預けると言ってたぞ?」
「なんでお前はいつもオレより先にウィンリィに連絡してんだ・・・!」
「なんでだろうね? 」
「ムカつく」
「光栄なことだ。それより鋼の、」
「ああん?」
「前に貸したお金、ちゃんと返してもらおうか」
「・・・・?」
「電話に使っただろう?」
「・・・・みみっちいの、まだ大総統になってねーじゃん」
「グラマン大総統が死ぬまでなんて待ってられん」
「確かにあのおっさん死にそうにないな」
「だろ?」
「でも、あんたが大総統になるまで返してやんねーよ、准将殿?」
「・・・・分かった。ま、私は君のレポートが届くのを楽しみに待っているよ」
「へーへー、りょーかい」
(きっといつまでも続く約束)

 

 

生かす手生かされる人  (ウィンリィ+スカー)
相変わらずのんびりとした空の広がるリゼンブール。
その中の小さな家。
トントン
「あら、お客さん?」
食器を洗っていたウィンリィは、手を止めた。
「誰だ?」
わが子を抱いたまま本を読んでいるエドワードも玄関の方へ顔を向ける。
「さあ?見てくる。エド、ちょっとこの子見ててね」
「ああ」
ガチャ
「はーいって、・・・・・・・久しぶりだわ」
扉を開いてそこに立っていたのは、褐色の大柄な男。
「ああ、すまない突然。」
かつて傷の男と呼ばれた男が頭を掻きながら気まずそうにしている。
「なんでわざわざこんな田舎に?」

「・・・己れを生かしたお前やロックベル夫妻に、何か言えたらと思って来たのだが・・・・・・・」
大きな体なのに一言一言を慎重に、緊張しながら言う面持ちはなんとなくちぐはぐに見える。
「言葉にならんな・・・・」
困ったように、そして少しだけ笑っているようにも見えた。
それをみてウィンリィは深呼吸して笑う。
「自分が生きてる意味を、見つけられた?」
「うまく言葉にはできないが、たぶん」
「それなら何よりよ」
・・トテトテ・・・走って二人に近づく音。
「母さーん、父さんが怒ったー!って、このおじちゃん誰?」
続いてやってきたのは大きな足音。
「こら!出て行くなって、でぇぇ?スカー?!なんでこんなところに」
「あら?出てきちゃったの?エドちゃんと見ててよ!」
「あ、すまん」
突然に騒がしくなったことに男は面食らう。
「ねえ、母さんこの人誰?」
知らない男に興味津々の子を抱き上げながらウィンリィは笑って教えた。
「この人はね、昔お母さんやお父さんを助けてくれた人なのよ」
彼女のその返答に男は更に目を見開く。
「・・・・・・子ども・・・」
「ふーん、おじちゃん、おめめがきれい」
小さな体が男の顔に近づこうと一生懸命に手を伸ばす。
「・・・・・・お前は、この赤目をきれいというか」
「うん。ね、父さん」
エドワードも少しだけ驚いたがすぐに笑顔になる。
「ああ、そうだな」
男はため息をつきながらフと笑った。
「じゃましたな」
(正義を語れなくても、笑顔を信じたい)






憧れ  (メイ+アルフォンス)
「そうか、シンの国もがんばってるんだね」
「えエ。50も民族があると諍いは耐えませんが、少しずつ良くなってるんですヨ」
「そうだよね、アメストリスなんかひとつの民族とでさえなかなか仲良くなれないんだもん」
「でも、諦めなければきっとみんな笑顔になれると思うんでス。だから皇帝も私も頑張れまス」
「メイ、なんかすごいね」
「そうですカ?」
「だってそんな難しいこと、どうやって解決するか僕も兄さんも旅してもなかなか分からないんだもん」
「難しくないですヨ」
「え?」
「私がアルフォンス様に憧れてること位、単純なことなんだと思いまス」
「???」
「男の人って馬鹿ですよネ」
「え?!!」
(ただ、人が愛しい。)


























こんなコンビでの話が読んでみたい!ホーさんとトリシャさんの話とか特に。
アルがシン行ったってことはメイちゃんに会いに行くかしらと思い。メイちゃんは精神的にものすごく大人になる気がする。